映画やドラマを英語音声で聴いたら英語が上手になる?

語学力の習得は、よく自転車や水泳などの上達に例えられますが、何故なのでしょう?


英語、、と言うよりも、言語に拘わらず、言語習得全般に言えるとこでもあると思いますが、ここでは敢えて ”英語” に限定して書き進めることにします。


自転車や水泳で練習を通じて徐々に上達していくのと同様に、英語も、教室や自宅の椅子に座って本から勉強するより、使いながら体得する方が楽に自然に上達します。


「確かに!」と同意出来る人は、言語学習をそこそこしたことがある人でしょうか。


多くの方は、「へー、そうなんだぁ・・」と思いながら、「でも 具体的にどうすればいいの?」と最初で躓くかもしれません。


日本にいて日本語環境の中で生活する人にとって、英語が使える環境に身を置くこと自体、中々難しかったりします。


しかし、言語の運用においては、シチュエーションを考慮することが大事です。


簡単に言えば、”どの場面で 何を言うか” です。単語や英語表現を知っていたとしても、それをどんな場面で使えばいいのかを正しく知っていないと、不自然、もしくは不適切な印象を与えてしまうことがあります。


つまり、単語や熟語、慣用句などを知った上で、それらをどういうシチュエーションで使うのかを一緒に知っておく必要があるということです。


しかし、こういうことは、教科書や辞書からでは見えてこなかったりします。どうしても限界があるのです


このインターネット時代を生きる私たちの中には、「だから私は アメリカのドラマや映画、Youtube 動画などを英語で聴いていますよ」と言う人も多いかもしれません。


しかし、仮に何百時間英語を聞いたとしても、やはり話さない限り、会話力は伸びていきません。


話すー聞くー応答する

 或いは

聞くー話すー聞くー対話の内容に従って行動する


など、やり取りを往復させるのが『ダイアログ(=対話)』ですから、『話す能力』だけでも『聴く能力』だけでも片手落ちになってしまうのです。


”会話” というものを誰かとするためには、これら2つの能力以外にも、実は様々な能力が必要とされます。どんな能力が必要とされるのか、よくよく考えてみたことはありますか。


せっかくの機会なので、紙とペンをもってブレイン・ストーミングしてみるといいと思います。そして、それをリストにして、そこに書き出された能力一つ一つに関して自己採点してみてはいかがでしょうか。


そうすると、どんな練習をする必要があるか、自ずと解ってくると思います。


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「映画やドラマから英語を勉強したい!」

「映画やドラマを字幕なしで理解したい!」

「英語が使えるになりたいから映画を英語音声・日本語字幕で観ています!」


・・などと口々に言いますが、その勉強法はどの程度 有効なのでしょう。


そもそも「英語ができる」「英語が解る」「英語が使える」とは具体的に何を指すのでしょうか。


どの能力がどの程度まで上達することが目標なのでしょうか?


そもそも具体的な目標はあるのでしょうか。


あくまでも個人的意見ですが、各種英語試験で「高得点を取りたい」とか「会社にいる外国人と話がしたい」とかが理由である場合、ただ普通に映画やドラマを鑑賞するのは、あまり直接的に有効な勉強法だとは、私は思っていません。


少なくとも、初級者~中級者の方々にとっては、英語学習教材として作られた動画などを観る方が、広くどこでも使える正しい英語がより体系的に学べます。


もし あなたが、映画を見るのが元々好きで、映画も楽しみながら英語表現も少し分かるようになるといいな、くらいに思っているのでしたら、主目的は娯楽、つまり映画鑑賞をすることですから、その場合は、存分に鑑賞することそのものを楽しめばいいと思います。


一方で、もし あなたが、英語学習に比重をおいていて有効な学習ツールを探しているのだとすれば、私は、映画やドラマをツールにすることをお勧めしようとは思いません。


理由は色々ありますが 幾つかを端的に言うと、映画のテーマは様々であり、日常会話に活かせない、あるいは使用頻度がさほど多くない単語や会話表現が多い為です。


また、映画の内容によっては、粗暴な表現だったり、あるいは特定の場所やコミュニティーでしか使われない表現なども少なからず出てきます。


標準的な英語と俗語の違いが分かる人はいいのですが、分からない人が、「よし、この表現を今度 使ってみよう!」と考えて、日常の生活シーンで使うと、シチュエーションにそぐわない結果になってしまうケースがあります。


もし、あなたが本当に映画やドラマを教材に英語を学ぼうとするのなら、一つ二つセリフを聴いたら、そこで Pause を押し、それぞれの単語の意味と発音記号を辞書で調べ、何度か自分でも言ってみる、そして、映画やドラマ内での発音や抑揚を何度も真似てみる、といった地道な作業を繰り返すことをお勧めします。


映画やドラマを英語学習ツールとして使いたい英語学習者にとっては、おそらくそれが最も学習効果の高い映画の観方ではないかと思います。


でも、実は 高い学習効果を得るのは、そんなに簡単ではないので、最初は、映画やドラマを英語学習教材として利用しながら教えることに長けている先生についた方がいいかもしれません。発音一つとっても、国によって発音が異なりますし、音をマネするにも どうすれば同じ音が出るかも、最初は分からない人が多いのではないでしょうか。


街中を走る為の自転車とオフロードを走る自転車では仕様が異りますね。でも、その違いは初心者には分からないのではないでしょうか。知識が必要です。


水泳初心者が、浅いプールで泳げるようになったからと言って、川や 波のある海で安全に泳げるとは限らないないですし、家の近くの公園で自転車に乗れたからと言って、オフロードを安全に速く走れるとは限らないですよね。経験が必要です。


知識と経験の両方を少しずつ増やしていくことで 英語の ”海” に揚々と泳ぎだして行けるのだと思います。


ここまで読んで下さり、有難うございました。











写真提供: acworksさん  https://www.photo-ac.com/profile/43626

EAGLETS

すべてはお客様のために 英語学習者の方の伴走者となるよう心がけています。個々のレベルに応じたレッスン、状況に応じた適切なアドバイスを幅広く提供させて頂きます。

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